着物を着ない時でも、普段から二枚歯の下駄を履いている。
常用し始めて3年くらい。
履いているときの重心や歩き方が靴とは全く違うので、最初はちゃんと歩けなかった。
腰が引けてしまい、つま先がアスファルトにあたりバッタンバッタンと騒がしく、まるでコントのようだったけど、試行錯誤しながらも数日で天狗のように(嘘)走れるくらいに体得した。
アスリートたちの言う「練習はうそをつかない」ってこういうことかしら。
何故下駄を履き始めたかというと、
そこに下駄があったから。(きゃっ)
そして、なんとなく予感があった。
きっと体にいい、って。
案の定、腰痛がなくなった。リラックスした状態で歩ける。
リラックスしているから肩や首のコリもない。
履いてみてわかったのは、
実は二枚歯の下駄での重心は、体の正しい姿勢だったってこと。
なので自然に体幹も鍛えられる。きっと身体と共に精神も整っているに違いない。違いない。違いない。
良いことづくめね。
底が固いから足裏が疲れることもあるけど、長時間あるけばどんな靴だって疲れる。
CMタレントの友人Jちゃん。身体をきれいに健康に保つのが仕事。直感的に良いと思ったらしく、下駄を愛用しはじめた。
持っていた船底タイプの下駄を履き、都心で自転車を乗り回している。
Jちゃん、さすが体に敏感。
靴と違い、地面をつかむように足指を使うから、足底部と足の甲が鍛えられアーチラインが綺麗になった。ふくらはぎも筋肉使うから引き締まった。
と、具体的に報告してくれた。
なるほどである。
(私は最初、ふくらはぎどころか体全体がうっすらと筋肉痛になったけどね。運動不足がばれちゃうから言わなかったけど)
先日、外反母趾の治療を受けはじめた他の友人とも、下駄って外反母趾にもいいかも、という話になった。
実は私もうっすらと外反母趾になりつつあった。以前は好んで履いていたヒールの高い靴も、段々ときれいな姿勢で履いていられなくなり、そのころから腰痛が出てきた。そして親指がお母さん指に傾いてきて、足の甲のぐりぐりした骨や、足の付け根が全般に痛かった。
気が付けば、今はそれがもうない。お父さん指とお母さん指の痛々しい共依存は解消され、それぞれの自立の道を歩んでいる(笑)
自分でみても指はまっすぐ。足底部と足の甲のアーチはとてもきれい。
ヒールを履かなくなったのと、下駄を履くようになったことが大きな要因であることは間違いない。
外反母趾も身体の不調。行動、思考から無駄なこと無理なことに気づいていくのが何より。
今の自分は今までの自分の生き方の結果。全体的に見て、そして局部をみる。その繰り返し。
局部だけでなく、ほかの部分も整っていくって効率的ね。
そして、なにやら一つに気持ちを向けると情報や物が集まてくる私のシステム。
下駄もここ数年でドチャンコと集まってきた。
今、二枚歯の下駄だけで、鼻緒をすげ替えてローテーションしているものが3足、鼻緒のすげ替え待ちが2足。
すべて頂き物。本当にありがたい。
本体は桐などの木製なので、アスファルトではすぐに歯が削れてしまう。
買い替えが面倒な私には残念な現在の下駄事情にがっかり。消耗品と思って諦めていた。。。。
が。
我が家には優秀な小人さんがいた。
いつの間にか歯の接地面にゴムシートが貼られていた!!
なんと!もしや、ゴムシートを張り替えれば半永久的に使える!?
一生履物で迷ったり、困ったりすることがないっ!
私にとってこんなにうれしいことはない。
ゴムシートによって(小人さんによって)私の下駄ライフはperfect☆
あ、まだそうでもないか。
冬の間はやっぱり寒い。なので冬の洋服地の外出はブーツに頼ってきた。
だけど、考えたら着物のときは冬だって草履よね。
今年は寒さに負けない暖かい足袋を作ってみようかと思案中。
暗い夜道、あなたの背後で下駄の足音がしたら、それはきっと鬼太郎ではなく私です。